PDF編集履歴と連動したkintoneプロセス管理アクションボタンの表示/非表示設定事例

PDF編集プラグインのv1.5.0から、PDFの編集履歴をテーブルに保存する機能を追加しました。

参考:PDF編集プラグインv1.5.0 バージョンアップ概要

この機能はPDF編集画面で保存ボタンをクリックした際に、その時点の日時と操作者名をテーブルに保存するものです。kintone標準の変更履歴を見なくても、テーブルを確認することでPDFファイルの編集履歴を把握することができるようになります。

活用への補足

kintoneへのファイル添付がが多くなることでkintoneの容量不足が懸念され、それを考慮してアプリの設定として「レコードの変更履歴を記録しない」設定にしていることもあるかと思います。記録しない場合、誰が編集したのかを変更履歴から確認できなくなりますが、本機能を有効化することで、テーブル内にPDF編集履歴が残せるようになります。

この編集履歴保存機能ですが、うまく活用することで「PDFが編集されたらアクションボタンを表示する」という制御にも応用できます。プロセス管理を用いてワークフローを回し、承認者がPDFに押印画像を入れるような運用において、承認者が押印に承認ボタンをクリックしてしまった、という誤操作を防止することも可能です。

この記事では、編集履歴保存機能を用いたアクションボタン表示制御の解説を、事例を交えてご紹介します。

PDF編集履歴保存とアクション活用のための事前準備

PDF編集履歴をプロセス管理で活用するには、履歴保存用テーブルと、編集回数計算用のフィールドをアプリ内に用意します。

履歴保存用テーブルの準備

アプリ内に「テーブル」を追加し、テーブル内には「日時フィールド」「文字列(1行)フィールド」を用意します。

この例では、「テーブル」は”編集履歴”、「日時フィールド」は”編集日時”、「文字列(1行)フィールド」は”編集者名”として作成しています。

「日時フィールド」には保存操作を行った日時が設定され、「文字列(1行)フィールド」には保存操作を行ったユーザーの名前が設定されます。編集操作を行ったユーザの名前は、「ユーザ選択フィールド」ではなく「文字列(1行)フィールド」に設定しますので、フィールドを設定する際はこの点だけ注意してください。

編集回数計算用フィールドの準備

次に、編集操作を行った回数を保持するために、テーブル内に計算フィールドを1つ、テーブル外に計算フィールドを1つ用意します。

この例では、「テーブル内の計算フィールド」は”件数”とし、計算式には「IF(編集日時=””, 0, 1)」を設定します。

次に、「テーブル外に計算フィールド」は”編集回数”とし、計算式には「SUM(件数)」を設定します。

PDFの編集が行われるたびに編集履歴テーブル内に行が追加されますので、「編集回数」フィールドが0→1→2・・と変わっていきます。この「編集回数」フィールドを後述のアクション設定で使用します。

PDF編集プラグインの設定

先述の必要フィールドの準備が終わったら、PDF編集画面の「基本情報の設定」タブから、編集履歴を保存するフィールドの設定を行います。

設定は下記のように、準備したフィールドを各項目に設定していきます。

設定を行ったら保存ボタンをクリックし、アプリの更新まで行います。

編集後にアクションボタンを表示する設定

アプリの更新が終わったら再度、アプリの設定画面内の「プロセス管理」の設定画面を開きます。

ここでは、

  • プロセスは「未処理」→「確認中」→「完了」。
  • 申請者がPDFを添付し、上長に回す。
  • 上長はPDF編集ボタンをクリックし押印画像を挿入後、承認アクションを押す。(確認中ステータスでの処理)
  • PDF編集ボタンは確認中ステータスでのみ表示する。

という流れにしたいと思いますので、次のように「確認中ステータス」の条件で、編集回数 >= 1 という設定を設定します。

こうすることで、ワークフローが上長に回ってきた直後は「承認する」アクションボタンが表示されていない状態になりますので、押印せずに承認する、という誤操作を防ぐことができます。上長がPDFの編集を行うことで「編集回数」フィールドが1に変わり、「承認する」アクションボタンが表示されるようになります。

注意

上長にプロセスが回ってきた直後はアクションボタンが表示されないため、上長から「承認ボタンが表示されない!」という問合せにつながる可能性があります。そのため、運用前に押印したらボタン表示される点を共有しておく必要があります。

PDF編集プラグインとプロセス管理を組み合わせた動作

これらの設定を行うと、次のようなアプリの流れを実現できます。

①申請者がPDFを添付後、申請ボタンをクリックする。
※この時点ではPDF編集ボタンは表示されない

②上長にワークフローが流れる。
※この時点で「承認する」ボタンは表示されない。また、PDF編集ボタンは表示される。

③上長が「PDFを編集」ボタンをクリックし、押印画像を挿入後、保存ボタンをクリックする

④保存後、「承認する」ボタンが表示されるので、ボタンをクリックしてプロセスを次に進める。

以上で完了です。

この例では分かりやすいように設定をシンプルなものにしていますが、自社業務に合わせて次の点は変更するとよいでしょう。

設定変更の例

  • PDF編集ボタンの表示条件に「編集回数=0(または空)」という条件を追加し、1回のみ編集OKにする。(編集を一度行ったら、編集ボタンは表示されないようにする)

まとめ

この記事では、PDF編集プラグインv1.5.0から追加された編集履歴保存機能と、アクションボタンの表示制御の例をご紹介しました。編集回数を元にしたボタンの表示・非表示機能をうまく活用することで、承認時の意図しない操作を防止することができます。ぜひ活用してみてください。

プラグイン設定方法の詳細はマニュアルページをご確認ください。

関連記事